渡辺京二『私のロシア文学』:ロシア小説家の小ネタ満載
いきなりめっちゃマイナーな小説の紹介本を書評するブログ...
ロシア文学なんてもんはトルストイやらドストエフスキーぐらいしか知らんという人も多いでしょうがこの本の中では彼らは小ネタとして挟まれるぐらいで本筋には絡んでこない。むしろこの本で紹介されるのはチェーホフやらブーニンやらといったマイナー作家の作品が中心。(今の基準ね それこそ共産主義全盛期には有名だったのかも)
僕は結構スノッブな人間だからチェーホフは名前ぐらいは知ってた。だけどブーニン?ブルガーコフ?誰やねんそれはという感じだった。そもそもロシア文学なんてもの自体がお高くとまった連中が教養ひけ散らかし目的で読む上級国民本だと思っていた節もある。
しかしこの本を読むと以外や以外相当おもしろい物だということが分かる。
例えばプーシキンの『大尉の娘』の紹介。この本は世界史なんかでちょろっと紹介されることもあってか名前は割と有名だったりする。そしてその中身もけっして一部のインテリゲンチャのためのジャーゴンまみれクソ小説なんかとは一線を画すユーモア満載の
楽しく含蓄のある小説であるということがよく示されている。著者の見事な語り口によって小説という媒体が有する意味・目的が非常に平易な言葉で表現されており好感を持てる。
所々に挟まる著者のサブカル蔑視は鼻につくがそれでもなお文学の素晴らしさというものを十二分に伝えている名著だと感じた。ドストエフスキー以外のロシア文学を読んでみたい人にオススメ
初カキコ…ども…
初めまして。altdeuと申します。
本を読んだ感想をアウトプットしときたいな~と思って備忘録的な感じでブログ始めました。暇な時に流し読みしてやってください。
まあ書評ブログとはいっても他のことも書いていきたいと考えています。
自分はにわかながらオタクではあるのでそっち方面に偏るかも
まあよろしくお願いします。